概要
タイトル:漫画版「言い返す」技術
著者 :ゆうきゆう
マンガ :Jam
嫌なことを言われている、しかし角は立てたくない。
そんな時、ちょっと落ち着いて対応する。そんな術は身につけておきたいです。
ほんの少し、自分を守るため、傷つけさせないためのメソッドを教えてくれています。
「言い返したい! でも、言い返せない・・・」
そんな悔しい思いをしている全ての人へ!
相手を完膚なきまでにたたきのめす必要はありません。
大切なのは、「ちょっとだけ反撃」をして、自分の身を守ること。
「巧みにかわす」「賢く言い返す」「反応しない」
人付き合いには、この”賢さ”が必要なのです。
(カバー袖)
構成
はじめに 人づきあいには、この”賢さ”が必要です! ごあいさつ
プロローグ たまりにたまったモヤモヤにピリオド!
第1章 無神経な相手から「心を守る」方法
第2章 どんなキツイ攻撃も「巧みにかわす」テクニック
第3章 正面から反撃せずに「さりげなく水を差す」コツ
第4章 たちまち形勢が逆転する「絶妙な切り返し」術
第5章 反撃術を身につけた「その先」にある、大切なこと
あとがき
ポイント
基本ルール
本書では、自衛のための「言い返し」を薦めています。
「イヤなやつ」になって、相手に傷つけることは薦めていません。
ゲーム理論などで出てくる、しっぺ返し戦略を基本としています。
イヤなことを言われたら、やり返す。ただそれ以上はやり返さない。
わざわざ敵を作ることが目的ではないので、リスクを最小限としたを基本ルールとして述べられています。
5つの戦術
相手から攻撃されている時、切り返すための5つの戦術をアドバイスしています。
①反射の戦術
→まず、リアクションを返して相手の攻撃の流れを止める
相手の話の要点をまとめて返して、相手の怒りが収まるのを待つ
(相手の主張を肯定も否定もしない)
②分散の戦術
→相手の主張を小さく分散して認めるところは認める
(認めたことについて引きづらない)
小さく切り分けた主張ごとに、個別に対応していく
③質問の戦術
→主張の理由を掘り下げる
(間をおかず質問すると、質問返しになってしまうので会話の中でさりげなく)
【あなた】そうですか。商品が動かなくなってしまったので、交換を望まれていらっしゃるということですよね
【相 手】そうよ
【あなた】では、どうして壊れてしまったと思われたのですか?
→相手が話をしたら、質問を一つは挟んで自分が反論する前にもう少し聞いてみる
(相手が話を聞いてもらっているという印象が強くなる)
→まずは、オープンクエッションから
(考えるような内容の質問を投げかけることで、冷静になる時間を取れるようにする)
④延期の戦術
→即断を避け、「考えさせてください」と言う
「分かりました」+「延期」で仕切り直す
①〜④のテクニックを使って、日々のピンチを切り抜けましょう。
冷静に、主張は小さく分けて、相手の話もよく聞くのは普段から心がけていきたいです。
あくまで、相手の攻撃を和らげるテクニックなので「論破してやろう」などとは思わないように気をつけてください。
感想
自分を守るための、「言い返す技術」についてアドバイスされています。
冷静に、主張は小さく分けて、相手の話もよく聞くことが大切だと分かります。
分かっていたけど、やれていないなということがいくつも発見できます。
決して、相手を傷つけることが目的ではなくその点も注意しながら書かれているので、読んでいてい印象も良かったです。
普段のやり取りで詰められ気味の方、もう少し上手くコミュニケーションを取りたい方にとっておすすめな一冊です。
ご一読ありがとうございます。