概要
タイトル:「いい人」をやめれば人生はうまくいく
著者 :午堂登紀雄
「いい人」でいることで自分が疲れてしまっていませんか?
「いい人」を少し止めるだけで、普段縛られている精神的な不自由から解放されます。
著者は、自由な生き方の要素として、「物理的自由」と「精神的自由」の2つをあげています。
本書では、2つの自由の要素の「精神的自由」を得るために「いい人」をやめるアドバイスが述べられています。
本書を手にとったあなたは、きっと「いい人」なのだと思います。
ここで言う「いい人」とは、他人に嫌われないよう、万人に好かれるように行動する人です。もちろんそれは誰でも持っている自然な欲求と行動であり、人から嫌われないことは平穏な生活を送るうえでも大切なことです。
しかし、その欲求が強すぎると、逆に自分の人生を追い詰める、損な生き方になってしまいます。
(中略)
そこで特に「いい人」が陥りやすい状況やシチュエーションをちょっと極端に切り出し、私なりの解決方法を提案しました。
(「いい人」をやめれば人生はうまくいくーはじめに p1-6)
構成
「いい人」をやめれば人生はうまくいく ー はじめに
第1章 人間関係
第2章 対話
第3章 常識
第4章 お金
第5章 恋愛
第6章 再生産
「いい人」から「本当の大人」になるために考えたいこと ー 終わりに
ポイント
自分自身の思い込み
「いい人」であろうとして人間関係に悩んでしまっている人は、もしかして自分自身の思い込みによって居心地の悪さや恐怖感を感じてしまっているかも知れません。
本書では、意外と周りの人から嫌われてしまっても実害はほとんどないと述べています。
普通に社会のルールを守って過ごしていれば、案外そんなものかも知れませんね。
他人に気にして自分を押し殺してしまっては、結局本音で語れる仲間もできませんし、「いい人」でいるよりも自分に正直に過ごす方がメリットは大きいかも知れません。
断りの鉄板シリーズ
「いい人」は、断ることが苦手だと思います。
しかし、自分がつまらないと思う誘いを断ることは、自分の自身、しいては自分の人生を大切にすることにつながります。
そこで、「断りの鉄板フレーズ」を用意しておくことをアドバイスしています。
かなり先のスケジュールで誘われた時の「資格試験の日程を確認」して、理由にするというのはなかなかの妙案でした。
また、セールスを受けた時は「人を見ないで商品と価格を見る」「自分は数百・数千の客のうちの一人にすぎない」と意識して自分のために要否を判断することを薦めています。
断るって悪いことをしているわけではないですが、ストレスかかる行為ですね。
私は、特に理由言わず断ってしまって、後からまずかったかなと思うこともあるので、理由を考えておくのは自分の負荷を減らすうえでも大事な行為だと思います。
「いい人」から「本当の大人」になるために考えたいこと
著者が考える大人は、自分や社会を縛っている根拠のない常識やルールを疑い、物事の本質を追求し、自分の意思で生きる人間と述べています。
そういった「大人」であれば、過剰に他人の目を気にしたり、他人に強要することもなくなります。
自分自身の軸を持って、「いい人」の束縛から解放されれば、もっと楽に生きていけるのかなと感じました。
感想
「いい人」でいたいという欲求は誰にであります。
しかし、そのせいで自分を苦しめては人生楽しめないのはもったいないです。
自分に正直に生きてみるのもいいかなと思わせてくれる一冊になりました。
自分を出せずに悩みを抱えているかたにおすすめだと思います。
ご一読ありがとうございます。