こゆの読書と美術の備忘録

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「アフターコロナの生存戦略」を読んで

概要

タイトル:アフターコロナの生存戦略

著者:成毛眞

 日本マイクロソフトの社長も務めたことがある成毛眞氏がコロナ後に何が起きていくかどういった行動をとっていけばいいのかについて述べています。

私は本書を書くにあたって、アフターコロナをできるだけ前向きに捉えたいと思っている。

実際、何もかもが一度に変わったわけではなく、それまで水面下で始まっていた変化が顕在化した面もあるだろうし、わくわくするような変化、私たちを楽しませ、幸福度を上げるような兆しも、あらゆるところで生まれ始めている―。

(はじめに p2)

構成

はじめに あらゆる場所で起こる変化に吉兆を見よ

第1章  アフターコロナのビジネス未来地図

     ―今後を見通す「ピンポイント視点」とは

第2章  日本と世界のリスクを見渡す

     ―天災、戦争、人口、経済

第3章  これからの働き方

     ―稼ぐのは大事だが、面白くなければ意味がない

第4章  情報社会で生き残る条件

     ―いい人脈はタダでは手に入らない

第5章  これからの遊び方、お金の使い方

     ―「遊べる大人」は強い

終章   日本の活路

     ―GAFAの研究や英語学習より大切なこと

 感想

 本書の中では、 仕事の部分だけでなく、遊びについて言及しています。

 特に以下の点が印象に残りました。

第3章「これからの働き方」の「転職の相談相手には2種類いる」

              「成功の多くは「プランB」から生まれる」

第5章「これからの遊び方、お金の使い方」の「趣味は浮気性でいい」

 「転職の相談相手には2種類ある」では、転職を止めてほしいとき、進めてほしいときに適当な相談する世代が述べられています。

 転職を止めてほしいとき→就職氷河期世代、70代

 転職を進めてほしいとき→50代半ば~60代半ば

それぞれの世代で働いてきた背景とそこからのアドバイスの違いが興味深かったです。

 「成功の多くは「プランB」から生まれる」では、多くの会社が当初のプランAでなくやるしかなくてやったプランBで成功しているというのが面白いです。

 経営者というのは、一度始めたからには儲かるかどうか分からないけれど、しようがないからやっている。他にやることはないし、もう会社を作ってしまっているのだから、途中で止めると損しか残らない。だから、やり続けるのだ。

 そしてその中で、大半の会社は当初のビジネスであるプランAがダメならプランBで勝負するというような美しいストーリーではなく、プランBとは半ば強制的に起こるしかない。

(中略)

 法人がそうであるなら、個人も同じようなもので、人間もプランBで成長することが多い。経営者の多くはやるしかないからやるだけで、「おもしろくなってきたぞ」と自分を騙しながら、なんとか続けている。

(第3章 これからの働き方 p130-131)

 

 「趣味は浮気症でいい」では、趣味の更新頻度と趣味の数の2軸から趣味に対する4タイプを述べています。

趣味の数:多い、趣味の変更頻度:高い→多趣味人

                   (取っ替え引っ換え気分の向くまま)

趣味の数:多い、趣味の変更頻度:低い→十種競技型趣味人

                   (人生をかけて複数の趣味を同時並行で追い求める)

 趣味の数:少ない、趣味の変更頻度:高い→短距離走型趣味人

                   (ひとつの趣味を短期間でぼつぼつやる)

趣味の数:少ない、趣味の変更頻度:低い→一途な趣味人

                   (一生一趣味)

 それぞれタイプがありますが、自分のタイプを見極めて楽しく趣味と付き合っていきたいと思いました。

 また、その中で子供のころの趣味に立ち返ってみるといいと述べています。

 昔と最近では技術も進歩していたり、ネットで情報が発信されていたりするので、当時と比較してお金もかけれますし夢中になれるかもしれません。

※子供のころの趣味に立ち返ってみるのもいい

 何かひとつと決めてかかる必要もないし、趣味がにつからないというのなら、子供のころにやっていたことに再チャレンジしてみてはいかがだろうか。

(中略)

 かつて夢中になっていた趣味から久しく離れているという人は、一度くらい再チャレンジしてみてはいかがだろう。思わぬ情熱が戻るかもしれないし、確実にいいリフレッシュにはなるだろう。

(第5章 これからの遊び方、お金の使い方 p176-179)

 

 アフターコロナとありますが、コロナ有無に関係なく参考になると思います。

 そのほかにも、子育て世代への習い事のアドバイス、次のGAFAを探すならSFを読め、など著者の面白い話も読むことができます。

 

 ご一読ありがとうございます。