概要
タイトル:「つらいことから逃げない」生き方
著者 :和田秀樹
つい逃げたくなる「つらいこと」にはいくつも直面すると思います。
本書では、逃げるのでもなく、立ち向かうのではなく、「やり過ごす」ということを重点においてアドバイスをしています。
つらいことへの対象から少し視点をずらした対処法について知ることができます。
わたしがこの本で取り上げたいのは、「やり過ごす技術」です。乗り越えないし、解決もしない、受け入れもしない、そのかわり逃げもしないで「やり過ごす」ことです。
(中略)
つらいことがあっても、そのつらさだけやり過ごせば、何とかなります。どうせどこにいってもつらいことはつきまとうのですから、そのつどやり過ごす。そのかわり、自分の目標だけは見失わないこと。
そういう生き方が、ほんとうはいちばん現実的で、しかもつらいことを小さくする生き方になるはずです。
(プロローグ「これだけ乗り越えればいい」 p21-23)
構成
まえがき
プロローグ 「これだけ乗り越えればいい」と考えよう
第1章 「つらいこと」は小さくできる!
第2章 「つまらないこと」から逃げてはいけない
第3章 1つのアクションでつらいことは乗り切れる
第4章 「何もかもつらい」から抜け出そう!
第5章 自分から「つらくしている」ことがある
第6章 「悲喜こもごも」が人生です
エピローグ つらいことは人生のスパイスです
ポイント
「つらいこと」は格好悪くしかできない
つらいことが大きくなって原因は、「ちゃんとやろう」という思ってしまい理想を高くしてしまうことにあります。
引き上げた理想とつらい現実のギャップがつらさを増してしまいます。
そんな時は、「つらいことは格好悪くしかできない」と割り切ってしまって、不器用にでもやり遂げてしまいましょう。
「格好悪くてもいい」と考えるだけで、つらいことも小さくなって逃げなくてもよくなります。
予期不安
悪い予感に脅えることを「予期不安」といいます。
予期不安について考えていると、つらさをどんどん大きくしてしまいます。
現時点につらいことがあると、未来も悲観的に考えてしまう傾向があります。
しかし、現実になってみると大したことのないことも多いはずです。
本書では、上手くいった時のことも同じだけ考えて気持ちを明るくすることを薦めています。
もしかしたら、自分で自分を追い詰めているだけのこともあります。
一度、公平に考えてみたら案外頑張れたりするかもしれません。
感想
つらいことがあった時、「逃げる」「立ち向かう」「やり過ごす」様々対応があります。
本書で薦めている「やり過ごす」やり方は、自分がつらいと思っていることに対して視点や考え方を変えてみることがが大切なのかと感じました。
つらいことの事実よりも、自分で考えすぎてしまって「つらさ」が肥大してしまうことを抑えることが「やり過ごす」コツです。
割り切ったら、意外と何とかなるのかなとも思わせてくれます。
つらいことが多いなと考えてしまいがちの方、嫌なことがあるけどやらないといけないないなと考えている方にとっておすすめな一冊です。
ご一読ありがとうございます。