概要
タイトル:トコトンやさしい香料の本
著者 :一ノ瀬登
跡部昌彦
長谷川博子
編著 :光田恵
人間の五感の一つ「嗅覚」に訴えかける香り。
そんな香りを作り出す香料について解説しています。
人類と香りの歴史、複雑に組み合わされて作られる香料の種類、香料の作り方などについて知ることができます。
香料には、植物や動物の一部から抽出された天然香料と化学的に合成された合成香料があり、さまざまな組み合わせで創られます。その用途は、食品、化粧品、芳香剤など多岐にわたります。本書では、香りの種類、成分、抽出方法、設計など、香料の基本について解説します。
(表紙)
構成
はじめに
第1章 香りの歴史と広がり
第2章 香料の役割と分類
第3章 香り成分の特性
第4章 新たな香りを作り出す
第5章 香りが創る食の世界
第6章 暮らしの中の香り
コラム
参考文献
索引
ポイント
かおりを表す言葉
においと一言に言っても、いろいろな字で表現されたりします。
・におい:快、不快のくべつない
・匂い :好ましいにおい
・臭い :不快なにおい
・香気 :好ましいにおい
・香り :一般的な香気
・馨り :遠くまで広がるような香気
においを表す言葉はいろいろあって難しいですね。
「匂い」も好ましい側の表現だったのですね。不勉強でした。
話ことばだとつい「におい」と言ってしまいますが、好ましい時は「香り」と言い換えられると知的っぽさが出せそうです。
フレーバーとフレグランス、産業用
におい付けの役割として、「フレーバー」「フレグランス」「産業用」があります。
・フレーバー :飲料や食品に風味を付与する
・フレグランス:香水、化粧品など日用品心地よく使用する役割
・産業用 :ガス漏れの危険を知らせるための腐臭材
ゴムなどの基材のにおいのマスキング
どのにおい付けの役割も日常と密接に関わっています。
フレーバーなどは、無いと食事の楽しみ激減です。
フレグランスは香水、化粧品だけでなくシャンプーなどにも使われているので日常のかおりからくる安心感などを与えてくれています。
産業用のにおいづけは、もしもの時の安全対策に役立っています。
感想
香料について、歴史や構造、種類など説明されています。
香料の発する身近な「かおり」が、人の生活と密接に関わっていることを知ることができます。
本書の中には、化学式や香料の組み合わせも出てきますので、一歩踏み込んで学んでみたい方も参考になります。
「におい」についてちょっとでも知りたい方、においを感じたときの表現豊かにしたい方におすすめな一冊です。
ご一読ありがとうございます。
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