こゆのときどき日記

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「猫の世界史」を読んで

概要

タイトル:猫の世界史

著者:キャサリン・M・ロジャーズ

訳者:渡辺智

 人と猫との関わりあいの歴史が各時代の書物や絵などの資料をもとに語られています。

 記録の残っている2000年前の古代エジプトから現代までに変わってきた猫と人との関係性を知ることができます。

猫が犬と肩を並べて、家族と同等の地位を得るようになったのは、たかがここ三世紀くらいのことだ。同じことでも見方が変わったのだ。

神秘性も魔性も、憎悪の対象から、心温まる魅力として語られるようになった。

人間に従わないのも、「役に立たない」ではなく、今では「誇り高い」「自立している」と解釈されている。

(1章 ヤマネコからイエネコへ p9)

構成

1章  ヤマネコからイエネコへ

2章  災いをもたらす猫、幸運を呼ぶ猫

3章  ペットとしての猫

4章  女性は猫、あるいは猫は女性

5章  猫には、猫なりの権利がある

6章  矛盾こそ魅力

ねこの歴史年表

謝辞

原注・参考文献・関連ウェブサイト

ポイント

 時代や場所によって猫に対しての印象の違いや扱い方が述べられています。

 ネズミを捕ることから役に立つという認識はあったのですが、猫そのものの自由な性質から中世ヨーロッパなどでは魔女とも絡められてひどい扱いをされていることもありました。

 猫が歴史の中でも肯定的なイメージを持たれていたことの方が少なく、割と最近なのが意外な点です。

 ただ、2003年にはアメリカでの飼頭数が犬6128万匹に対して猫7804万匹と猫の方が多くなっており、猫が人間と親しい動物として疑いのないものとなっているおとが分かります。

 感想

 猫と人との歴史を知ることができて面白いです。

 しかし、人からひどい扱いを受けている時代もあるので、その点は猫好きが読むにはつらい部分があります。

 猫が描かれた絵画や物語も紹介されているので、読み進めていく過程で観て楽しむこともできました。

 猫の魅力についても分析していて、猫が好きな方は猫の扱いのいい部分だけでも読んでみると楽しめると思います。

  ご一読ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

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