概要
会場・期間
会場:熊本県立美術館
会期:4月15日(土)~6月5日(日)
企画展開催概要
ひろしま美術館のコレクションが熊本県立美術館へ出張してきます。
印象派の作品を多く所蔵しているひろしま美術館から作品がやってくるので文字通り「印象派との出会い」ができる企画展となっています。
19世紀後半のフランス――印象派の画家たちは、光あふれる日常生活を色彩に満ちた筆で描き出しました。伝統的な絵画のルールに挑むものであった彼らの作品は、ヨーロッパ諸国、さらに近代化の途にあった日本に伝えられます。印象派の誕生を発端に、20世紀にかけて新たな美術動向が次々と生まれました。
ひろしま美術館は、印象派を中心としたフランス近代美術コレクションで、国内外から高い評価を受ける美術館です。本展では、同館が所蔵するフランスおよび日本の絵画・彫刻69点を選りすぐり、19世紀~20世紀前半の美術の流れを概観します。モネやルノワールら印象派をはじめとし、印象派からの発展を示すセザンヌらポスト印象派、キュビスムを率いたピカソなど20世紀以降のモダン・アートに加え、西洋絵画の受容に貢献した黒田清輝らの日本洋画をご紹介します。
印象派を起点とする作家どうし、作品どうしの様々な「出会い」が織りなした、仏日近代美術の展開をご観覧いただければ幸いです。
([2022年度4月15日~6月5日]印象派との出会い―ひろしま美術館コレクション - 熊本県ホームページ)
展示作品
作品により撮影可のものもあります。
自然と都市生活へのまなざし ーロマン主義、写実主義、バビルゾン派、印象派
ミレー、シスレー、マネ、モネ、ルノワールなどロマン主義から印象派へ至る画家の作品が展示されています。
私は特にシスレーの農夫を描いた「刈り入れ」が印象に残りました。
素朴な姿ですが、明るい色合いで穏やかな気持ちになるような絵です。
表現のゆらぎと反発 ーポスト印象派、新印象派、象徴主義
セザンヌ、シニャックなど印象派からの影響を受け、さらに各々の個性追求していった画家の作品が展示されています。
シャニックの点描を活かした絵画が印象的でした。
油絵の厚塗りで塗り重ねた重厚感を出すのではなく、点描で描いた絵の具が密集しない描き方と明るい表現が良く合っています。
変貌する色とかたち ーナビ派、フォーヴィズム、キュビズム
ピカソなどに代表されるキュビズムなど印象派からさらに形を描く概念から脱却していった作品の数々が展示されています。
ピカソの作品は「女の半身像(フェルナンド)」が展示されています。
この構図を考えたのも凄いですが、それを評価した出来たのも凄いと絵を観ながら感じました。
”洋画”をめぐる物語 ー日本における西洋絵画の受容と展開
黒田清輝、岸田劉生など西洋絵画に影響を受けた画家の作品が展示されています。
岸田劉生の作品は以前にも鑑賞したことがあり、馴染みの作品を見つけたようでうれしかったです。
独特の存在感のある絵は忘れられないです。
芸術家の集まる街 ーエコール・ド・パリ
レオナール・フジタ、シャガールなどパリで活躍した画家の作品が展示されています。
レオナール・フジタの作品も久しぶりに見ることができてよかったです。
「受胎告知」「山王礼拝」「十字架降下」の宗教画は始めて鑑賞しました。
人の白さと背景の金箔が神々しさを強調しています。
まとめ
ひろしま美術館から来た印象派をはじめとする数々の作品を鑑賞できた企画展でした。
熊本から広島まではちょっときょりがありますし、このご時世作品が来ていただけるのはありがたいですね。
会期はもう来てしまいますが、興味のある方はぜひ行かれてみてください。
ご一読ありがとうございます。