概要
タイトル:投資家みたいに生きろ
著者 :藤野英人
投資家の思考、一見株などを考えてしまいますが、本書では人生全体を通して投資するとはどういうことか語られています。
投資家目線で見たときの自己投資、浪費との付き合い方など人生を考えていくうえでの役立つ思考法を見つけることができます。
この本は、
“投資家という職業になるための本”
ではありません。
“投資家みたいに生きるための本”
です。
(冒頭 p1)
構成
はじめに 将来の不安を打ち破る人生戦略
プロローグ 「リスクと向き合う」ということ
思考1 「投資家の考え方」を授けよう
思考2 それでもあなたを「動かさないもの」の正体
習慣1 今日の「過ごし方」が未来へとつながる
習慣2 長い人生で「必要な資産」を増やす
エピローグ 「お金の投資」をはじめてみよう
おわりに サラリーマンの「虎」になれ
ポイント
お金の不安の解決法
老後2000万円問題でも話題になってますが、老後のお金に対する不安解決策は4つです。
・若いうちにたくさん稼ぐ
・支出を抑える
・長く働き続ける
・収入の一部を投資に回す
色々話題になっていますが、この4つのシンプルな解決策に集約されます。
本書では、「長く働き続ける」「収入の一部を投資に回す」を投資家的な方法として述べています。
いろんな情報を見ていると、つい難しく複雑に考えてしまいがちですが、根本は単純なことに集約されていると感じました。
4つの解決策のうち2つは、投資と密接に関わっているので、投資することと人生は無関係でいられないです。
投資のエネルギー
投資のエネルギーを以下の要素の掛け算でとらえています。
エネルギー=主体性(やりたいこと)
×時間(平等に与えられたもの)
×お金(過去・未来の缶詰)
×決断(成功体験の積み重ね)
×運(謙虚な気持ち)
この要素に対して本書では、質問を投げかけてそこから自分なりの答えを見つかるようアドバイスしています。
・主体性:10億円あったら何がしたいですか?
・時間 :先週の72時間は何にどれくらい時間を使いましたか?
・お金 :昨日、1日で使ったお金の金額と内容を答えられますか?
・決断 :これまでしてきた決断を思い出してそのあとどう思いましたか?
・運 :あなたは運がいいですか?
どの質問も面白く、そこから自分の進みたい方向、やめたいことを考えられます。
投資の「思考」を「習慣」につなげる
投資家的な思考から自己投資を実践するためには次の3つのルールを念頭におくことが大切だと述べています。
・お金をかけなくてもいい(ベンチャー精神)
・三日坊主上等(脱サンクコスト)
・プロセスを楽しむ(手段を目的に)
特に、「三日坊主上等」は今と未来をみてリターンを考える重要性を説いています。
私も継続することは非常に良いことだと思いますが、同時に求めているものに対して成果が得られるのかこれから必要なのか判断を下すことも時には必要と感じました。
仕事、買い物、生活習慣いろんなところで適用できると思います。
感想
投資家思考を手に入れて、人生を豊かにしましょうというメッセージを感じました。
これから、特段財産を持っている以外の人は、出来るだけ長く働き続けることがオーソドックスになっていくのかと思っています。
その時、どんな仕事が続けていけるかは今の日々の延長線上にあります。
なるだけ自分の理想につなげるために自己投資は必須との本書の意見には賛成です。
投資家視点ってどんなものか気になる方、お金の投資だけでなく自己投資を始めたり続けたりしたい方などにおすすめな一冊だと思います。