概要
タイトル:とにかく、動く!
著者 :和田秀樹
仕事や社会での活動を始める時、躊躇したりしてしまうことがあります。
本書では、主に仕事に関して、物事を始めるスタート、続けていく考え方について述べています。
始めるための閾値をあげてスタートできない、チャレンジできないより割り切って進み出すことの重要さを教えてくれます。
何をしたらいいのかわからずなかなか就職に踏み切れなかったり、夢があるのにどこから始めていいのかわからず、スタートでもたつく人が少なくありません。
昔と比べて職業選択の幅が増えたり、高校や大学を出たあとのレールがはっきりしたものでなくなったということもあるのでしょうが、本書は、このような「なかなかスタートできない人」のために、その悩みや障害を取り除き、スタートラインに立つために何をするべきかをまとめたものです。
(中略)
早くスタートラインに立ち、現実とぶつかってみてください。そうしないと何も始まりません。
人生はスタートすればいろいろな体験が向こうからやってきます。成功はその先にしか描けません。成功を心から願っています。
(まえがき p2-5)
構成
まえがき
プロローグ 「人生のスタートライン」は突然見えてくる
第1章 「仕事は食うため」、まずここから出発してみよう
第2章 「働くと得られるもの」は、こんなにある
第3章 「職に就くこと」に成功も失敗もない
第4章 「自分の価値」に気づいていますか?
第5章 遠回りでもいいなら、出発点は見つかる
第6章 走り出せば「新たな目標」が見えてくる!
エピローグ 「自分は1人じゃない」
参考文献
ポイント
仕事と生きがい
仕事を始めたり、方向転換したりする際に「生きがい」が足枷になってしまうことがあります。
理想を高く持ちすぎて、始めることに躊躇してしまったり、諦めて長く続かなかったりと仕事と生きがいを同じくすることの弊害を述べています。
俗に言う「食うための仕事」でも、金銭は手に入れられますし、世の中や組織の仕組みなど身につきます。
意外に身につくノウハウも多かったりしますので、仕事と生きがいを割り切ることも大切です。
仕事について悩んでしまったら、生きがいや意味に振り回されずに割り切って見るのも一つの手です。
自己効力感
「これならできそうだ」と感じることを「自己効力感」といいます。
自己効力感があると物事を始める時に、小さくても自信を持ってスタートラインに立つことができます。
「食うため」と割り切って仕事をしていても、報われない仕事をやり遂げてきた時間、人間関係や成果が出なくて悩んだ時間は、乗り越えたとき自信につながってくれます。
現在、行っている仕事を振り返えると、意外と得られているものを見つけられるかもしれませんね。
感想
「とにかく、動く!」という題名ですが、仕事が話題の中心にあっていますので、「とにかく、働く!」といった内容です。
まず、社会に出て働いてみようといった印象を受けました。
生きがいを仕事と別にすることや自己効力感を少しずつでも培うことが、行動のハードルを下げるコツですね。
何かを始めるとき考え込んでしまいがちの方、仕事について考えたい方にとってもおすすめな一冊です。
ご一読ありがとうございます。