概要
タイトル:ざんねんな努力
著者:川下和彦
たむらようこ
物語形式で「努力」というものについての考え方について語られています。
常に努力するようにプレッシャーをかけられるガンバール国に住む主人公「ミサキ」がガンバラン王国で様々なエピソードを通して「がんばる」ということを考えていきます。
実は私の教え子たちの中で、成功や幸せをつかんだ子たちには、ある共通点があるんだ。言いかえれば幸せをつかむための方法なんだけれど、その子たちはみんな、ある物語を読んでそれに気づき、うまくいくようになっていったんだ。
(中略)
ただがむしゃらにガンバるんじゃなくて、努力の仕方によってはガンバらなくても結果が出せるということを学んでいたよ。
(ある集まり 原宿で p17)
構成
はじめに
ある集まり 原宿で
物語 残念な努力
プロローグ 頑張ってるのに苦行レベルにうまくいかないガンバール国
STAGE1 とりあえず同じ服ばかり着てる男
STAGE2 ゲームばかりしている男
STAGE3 ゲームばかりしている男
STAGE4 葉の真っ白なヨットマン
STAGE5 英語を学べるケーキ店
STAGE6 宣言する男と予約する女
STAGE7 いっきなり寝る男
STAGE8 火曜日の淑女
STAGE9 ノンフィクション過ぎる俺小説家
FINAL STAGE ラスボス登場!ガンバラン国王謁見
エピローグ ミサキ、ガンバール国へ帰る
再会 物語の心理
三ヶ月後 変化
ガンバラン王国 頑張らなくても結果を出すための十ヵ条
おわりに
読むきっかけ
普段から努力するって難しいなと思っているので、何かヒントとかつかめたらいいなと考えて手に取りました。
感想
物語調なので非常に読みやすいです。
各エピソードも面白いので、子供でも読み進めて行けると思います。
内容としては、「人間の意思の力は限りがある(エネルギーの消費が激しい)ので、いかに習慣化して自分が疲弊しない様に継続できるようにしましょう」といったメッセージを伝えてします。
一例のエピソードとしては下記のような一節があります。
「人間ってね、本当に何かを決める集中力って、一日に10回分しかないんだよ」
(中略)
「だからね、本当に決めなきゃいけないことのために、決めなくていいことを僕は、自動化しておくんだ。朝、何を着ればいいのか、なんてことに、貴重なカードを使いたくはないからね」
「習慣化すること」や「やらないことを決める」大切さを改めて認識できる本だと思います。
ご一読ありがとうございます。