概要
会場・期間
会場:熊本市現代美術館
会期:2024/2/10(土)〜 2024/4/7(日)
企画展開催概要
美しく魅力的な商品広告、演劇ポスター、初期の雑誌の挿絵から往年のスラヴ叙事詩など、ミュシャの作品の数々が展示されます。
有名な作品も、これまでに観たこともない作品にも出会える展示会になります。
アール・ヌーヴォーの代表的な画家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、サラ・ベルナールの演劇ポスター「ジスモンダ」など魅力的で自信に満ちた女性を描いた数々のポスター作品で知られていますが、実際に彼が手掛けたジャンルは非常に多岐にわたりました。本展では、特にデザインの仕事に着目することで、マルチ・アーティストとしてのミュシャの先駆性を紹介します。
チェコ在住のズデニェク・チマル博士のコレクションから、劇場ポスター、書籍の挿絵、ポストカード、お菓子や香水のパッケージ、宝飾品などを中心に、油彩画、水彩画、素描、写真まで数々の貴重な作品を一堂に会し、ミュシャ芸術の全貌をときあかします。
本展出品作品点数169点、うちチマル・コレクションとしての日本初公開作品は約90点です。
展示作品
おばあさんのお話し 挿絵
パリへ絵の勉強をするために出てきたミュシャですが、パトロンからの援助を打ち切られてしまいます。
その際、始めたのが絵本挿絵画家の仕事でした。
絵本挿絵画家としても、高い評価を受けていましたが生活は苦しかったようです。
忙しく、他の作家が休んでいるクリスマスも働き続けていましたが、そのことがサラ・ベルナールからの演劇ポスターを描くきっかけとなります。
絵本の挿絵・表紙は、良く知っている商品広告などの画風とは異なっていますが、没入感のある絵が絵描かれています。
どの絵も見れば見るほど話しが気になってきます。
装飾資料集
ミュシャは、後進のために自分の作風の資料集を残しています。
今回の企画展にもその一部が展示されています。
アクセサリーや日用品、デザインのパターンなど、美しく描くための参考を残してくれているのは当時の画家の方々にも嬉しいことだっと思います。
それにしても、描かれている食器、オシャレすぎます。
サラ・ベルナール ポスター
ミュシャがパリで一躍有名にるきっかになった、サラ・ベルナールのポスターも展示されています。
本などで見たことのある、有名な絵が実際に観れて感動しました。
実物のポスターなので、大きく迫力があります。ポスターを見て演劇を観た当時の人は、楽しみにしながら行ったのかなと感じました。
専属契約したサラ・ベルナールも見る目があったのでしょうね。
有価証券・紙幣・郵便切手
ミュシャは、有価証券や紙幣、郵便切手のデザインにも携わっています。
額に飾って展示されていますが、どれも使うのが勿体なくなりそうです。
ミュシャの絵が社会的にも受け入れられていたことが伺えます。
商品広告・パッケージ
ミュシャの手掛けた、商品広告やパッケージも展示されています。
クッキー、チョコレート、香水など様々な商品を手掛けています。
実物を見るいい機会にもなりましたし、買い物をする楽しみを与えていたんだろうなと感じます。
スラヴ叙事詩
ミュシャが、チェコに帰省してから描きあげた「スラヴ叙事詩」の展示会ポスターです。
ミュシャの娘ヤロスラヴァがモデルをしており、写真も今回観ることができます。
少し暗さもありますが、絵の持つ力強さに商品広告やパッケージとは違う魅力を感じます。
まとめ
ミュシャの作品を数多く楽しめる企画展です。
パリに出てきたばかりの挿絵画家としての作品、サラ・ベルナールの舞台ポスター、商品パッケージの数々から、当時の生活を色鮮やかにしたことが感じられます。
特に、ポスターやパッケージは観ていて楽しかったです。
街中にありますし、近くにお立ち寄りの際は是非行かれてみてください。
ご一読ありがとうございます。