こゆの読書と美術の備忘録

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【読書】未来の働き方を考えよう

概要

タイトル:未来の働き方を考えよう

著者  :ちきりん

 延びていく寿命、変化が激しい社会での働き方を考えていきます。

 著者による社会情勢の分析と自由に選択して生きていくための考え方が述べられています。

 社会の変化と供に、自分自身の趣向の変化にも焦点を当てた働き方の切り替え方を考えるきっかけを与えてくれます。

 本書は、現在起こりつつある社会の変化、世界の変化を見据えたうえで、私たちの働き方が今後どうなっていくのか、それに対して私たちはどう対応すべきなのか、ということについて、私の考えをまとめた本です。

(中略)

人生で最も楽しい20代、30代の時間や、働き盛りで視野も世界も拡がる40代、50代という期間の多くを「将来の備え」のために費やすなんてつまらなすぎます。そうではなくて不安な未来をワクワクできる未来に変えていくために、私たちには何ができるのか、どう考えればいいのか。本書を読みながら、ぜひ一緒に考えてみてください。

(はじめに p4-5)

構成

はじめに

序章  “働き方本“ブームが示すモノ

第一章 現状維持の先にある未来

第二章 世界を変える3つの革命的変化

第三章 新しい働き方を模索する若者たち

第四章 「二つの人生を生きる」

第五章 求められる発想の転換

終章  オリジナルの人生を設計するために

あとがき

働き方に関するエントリ@「Chikirinの日記」

<参考文献>

ポイント

「一生ひとつの仕事」は非現実的、ストック型からフロー型へ

 寿命100と考えた場合、ひとつの仕事だけをすることが非現実的となっています。

 手に職をつけて働き始めたとしても、テクノロジーの進化で、手書き→ワープロ→パソコンのように、身につけた職がなくなってしまう場合があります。

 また、年齢やライフスタイルとともに価値観の変化によって、給料、勤務時間など労働条件に求めるものが変わることもあります。

 変化に対応するために、働くという観点では、過去の積み上げたストックよりその時々に価値を生み出せるフローの力と述べています。

 資産形成や働き方など自分が触れてきた中では、ストックをいかに増やしたりすることが大切と述べている話が多かったので、少し違った視点で斬新でした。

 いつでも、また働いて稼げれば仕事関係の大概の不安や不満は解消できると思います。

 働く人間としては、そうありたいですね。

オリジナルの人生設計

 本書の提案として、「職業人生は二回ある」と発想することを薦めています。

 20代からの職業人生前半期と40代からの職業人生後半期と捉えて、あらかじめ2回目、2パターン目の人生設計していくと、人生の再設計を前向きに受け止められます。

 二つの職業人生を想定した人生設計をするための3つのステップをアドバイスしています。

1.手に入れたい人生を明確にする

  →自分が楽しいと思える毎日を具体的に考える。(GOALを見つける)

2.複数の将来シナリオを持つ

  →ひとつの職業でも多岐にわたる働き方のバリエーションがあることを意識する。

   働きながら自分の適性や好みを知って二回目の働き方を決める。

   例:エンジニアのキャリア

     ・専門分野に特化したオタクエンジニア

     ・トレンド商品を開発できる売れっ子エンジニア

     ・技術者としての知識を生かした営業職

     ・組織を動かすマネジメント

     ・エンジニアとして起業する

3.市場で稼ぐ力を身につける

  →誰の財布から、何の対価として、いつ、いくら払われているかを知る。

   市場が求めているものを提供できる力と自信を手に入れる。

 1、2は自分の中で内省していくことなので、働いていく中で、都度見直していけば少しづつでも合わせ込んでいけるかなと思います。

 3については、市場から離れたところで仕事をしていたりすると、結構意識して実践しないと難しそうです。ただ、見極めができると、仕事人生を選ぶ転職などの選択肢の幅は大きく広がるかと思います。

感想

 仕事人生を2回と捉えた未来の働き方の考え方は、参考になりました。

 フロー型からストック型へシフトしようという話は良く聞いていたのですが、フロー型での稼ぐ力について着目しているのは他の本と違った点で興味深く読むことができます。

 仕事に求めるものやライフスタイルの変化に合わせて、変わりたいと思ったときに変われる強さを得る参考になる本です。

 新たにキャリアを踏み出す方、仕事や生活に変化が必要だと感じている方におすすめな一冊です。

 ご一読ありがとうございます。