概要
タイトル:予想と希望を分割せよ
著者 :山崎元
寄せられた人生相談に対して、経済評論家の著者が金融の知識と自身の人生経験を交えながら回答していきます。
人生相談における悩みに対して、判断するポイントなどが明確にされているので考え方の理解もしやすいです。
予想と希望を分けるのは、重要なことです。
一番下に高校2年生の娘がいるけれど「この子が大学に入るまでは絶対に生きていたい」というような希望が予想の中に混じると、予想が狂う。それは「株価が10%上がったら損を出さないで売れるんだけれど・・・」と願う投資家と同じことで、投資も「予想として今ある予見」と「希望としてどうしたいか」を分ける。
特に希望を予想に混ぜたいということは大事だと思います。予想は予想、希望は希望。これをしっかり分けると、すっきりと物事が考えられる。
(中略)
本書の位置づけは人生相談の本です。日々の暮らしのなかにはお金の問題もあれば、仕事に苦悩することも、人付き合いに悩むこともあるでしょう。そこで長く記事を執筆している楽天証券の投資情報メディア「トウシル」を舞台に、読者から寄せられた疑問に回答したものがベースとなっています。
みなさんの悩みを解決する手助けとなって、「ちょっと関心」してもらえば、何よりうれしく思います。
(まえがき p7−15)
構成
まえがき
第1章 「入るを量りて出ずるを制す」なんて言うけれど・・・
第2章 今の仕事、会社を続けるべきか悩んでいます
第3章 『君たちはどう生きるか』と言う作品がありますが、本当にどうしましょう・・・
あとがきにかえて
ポイント
気分のいい無駄遣い
貧乏臭さを治療したいというお悩みからに「気分のいい無駄遣い」勧めています。
長く使える高級品を気合を入れて選んでみる、自分が成長できるものにグレードを上げながらお金を投じていくことをアドバイスしています。
著者の経験で、前者では時計、後者はワインについて語られていました。お金の気持ちの良い使い方の参考になります。
また、お金は「貯める」、「増やす」、より「使う」ことの方が楽しいのが正常という考え方も印象に残りました。
趣味と友人作り
定年までにやっておくとよいことの質問にたいして、「趣味と友人作り」をあげています。
どちらも時間に意味を持たせてくれるといった点で大事だと語られています。そして、一朝一夕にはできないものとして作るのに時間が必要です。
趣味に関しては、著者のご両親の話も交えて複数持っていることを勧めています。体力などの衰えによりできなくなることも考慮にれ流ことも述べています。
また、「他人と比べずに楽しむ」ことを趣味の極意として取り組んでいくことをアドbしすとしています。
友人作りには「時間・お金・体力」が重要との考え方を持っており、そこから定年前からの準備が大事であると述べています。
新しくと考えると趣味も友人もすぐにできるものではないので、行動しておかないとなと思いました。
人生相談の一般理論
人生相談を合理的に考えた際、「サンクコスト」と「機会費用」が中核となると述べています。
・サンクコストの洗い出し→現状認識の確定
・機会費用→ベストの選択肢を選べなかった場合の次の選択肢の利益
35歳でMBAを取得するかの想定問答をしながら解説していて、情報の整理の仕方が分かりやすかったです。
お金の相談がいつの間にか人生相談になっているといった例としても興味深く読めました。
感想
人生相談の本として、金融以外の話も盛りだくさん語られています。
仕事・趣味、人生に対してもお金の使い方など著者の基準を持った判断の仕方を垣間見ることができます。
悩みに対して結論をどう出すかはそれぞれだと思いますが、判断すべき材料などが明確化されているので同じ悩みを持っていると参考になると思います。
人生に悩みのある方、人生のお金がらみの考え方を知りたい方にとっておすすめな一冊です。
ご一読ありがとうございます。