概要
会場・期間
会場:みやざきアートセンター
会期:3月25日(土)~5月7日(日)
企画展開催概要
立体切り絵作家のSouMaさんの作品の展示会です。
王冠、ティアラなどを切り絵で文字通り立体化させた作品、剥がし切りの技法を使って光の陰影を表現した実物感のある切り絵作品を観ることができます。
九州初の個展で、作品数も70点と多くそのうち新作も30点もあり充実した内容になっています。
描線を紙から切り抜いてつくる従来の切り絵を超え、立体的に幾重にも層が重なった、複雑で繊細な美しい作品を生み出す立体切り絵作家SouMa。「立体切り絵」とは切り出した紙を折ったり組み立てたりして立体的な作品に仕上げるもので、切り絵と折り紙の魅力を同時に備えています。
一枚の紙から切り取られて繋がった作品は、下絵や設計図をほとんど組むことなく全て自身の感性を頼りに創作されるため、唯一無二の独創的な作風を特徴としています。作品は平面的なものから立体的なものまで幅広く、近年は大型切り絵作品による空間プロデュースや広告キービジュアルの制作などアートディレクション活動も展開しています。
本展では、これまでにSouMaが手掛けてきた過去の代表作から未発表作品の最新作まで一堂に展覧します。また今回は、かねてから構想を膨らませていた大型立体切り絵によるインスタレーション作品を制作・展示します。ボーダーレスをテーマとした繊細かつ大胆な作品は初公開です。
息をのむほど繊細で美しいSouMaの世界をご堪能ください。
(立体切り絵 SouMaの世界展 | みやざきアートセンター)
展示作品
写真撮影もほぼ可(フラッシュは不可)です。
王冠、ティアラ(立体切り絵)
切り絵から王冠とティアラが組まれています。
一枚の紙から切り出して立体的に組める技術は素晴らしいです。
作りながら細かい形を決めたりもしているので、細かく手を動かしながら頭も回転させていることも想像すると自分だったら目が回りそうだなと考えてしまいました。
立体物なので専用の額に飾られているのですが、収まっている姿は宝物感を感じさせてくれます。
生かす水、奪う水(剥がし切り)
剥がし切りによって、光の濃淡を表現されている作品です。
光の濃淡は、和紙のそのままの厚さでの「白」と剥がし切りにより薄くなった部分と下地の「黒」を合わせた部分があることで成り立っています。
見たところ実物のペットボトルと見分けがつかないくらいリアルに表現されています。
平面ですが、まるで奥行きがありそうな錯覚に陥ってしまいました。
「ペットボトル」と「流れ着いたペットボトル」の二つの作品を対比させて水についての想いをもって作られています。
流れ着いたペットボトルの切り絵。
— SouMa 立体切り絵作家 (@SouMaNoKirie) 2021年7月18日
前回に続き、水とペットボトルの二部作品は
私の住む地域で起こった水害でのある出来事を
きっかけに創作しました。
生かす水と奪う水。
当たり前のように机上にあったペットボトルを眺めながら
現代に生きる人間に影響を及ぼすあらゆる水について考えた日でした。 pic.twitter.com/z6PzhG8GrX
白昼夢の青写真(コラボレーション)
切り絵作品を通して企業や多媒体の作品、タレントなどとコラボレーションなどの活動もしています。
Nintendoのゲーム「白昼夢の青写真」とのコラボレーション作品が展示されています。
綺麗な絵柄と剥がし切りで浮かび上がらせたそれぞれのキャラクターごとの背景色が味わいをだしています。
まとめ
立体切り絵の3次元的なものから、剥がし切りの光を感じる作品まで、繊細な技術で作られた作品の数々を楽しむことができます。
紙でここまでのものができるのかと感動できる作品ばかりです。
会期が5/7までなので、ゴールデンウィーク中まだ行かれていない方は是非行かれてみてください。
ご一読ありがとうございます。