概要
タイトル:知識ゼロからの博物学入門
著者 :竹内誠(江戸東京博物館館長)
日本にある様々な博物館について著者がテーマを分けて紹介しています。
一施設1~2ページに博物館の見どころをまとめていて、興味を惹かれる内容となっています。
現在の博物館は、古色蒼然とした展示そっと見学する場所ではありません。知を楽しむワンダーランドといってもよいほどに進化を遂げています。博物館に一歩足を踏み入れると、皆さんは自分自身の好奇心が目覚めることに気がつくでしょう。
(はじめに p1)
構成
はじめに
一度は行きたい博物館
暮らしを再発見する博物館
大人も楽しい乗り物博物館
歴史好きにはたまらない博物館
自然の不思議に迫る博物館
ルーツを探る博物館
体験したらもっと楽しい博物館
ここも見逃せない!お宝いっぱい!神社仏閣博物館
あとがきにかえて
ポイント
尼崎信用金庫 世界の貯金箱博物館
文字通り貯金箱の博物館です。
1万3千点以上の貯金箱が収蔵されています。
大人になって現金を使用する機会が減ってくると貯金箱に貯金するという習慣がなかなかなくなってきましたが、懐かしいです。
貯金箱も色々な造形やカラクリ仕掛けの物もありますので、興味を惹かれます。
「ウィリアムテル貯金箱」や「砲兵貯金箱」のようなコインを投擲するタイプの仕掛けを貯金箱もあるようで心くすぐられますね。
ちなみに、貯金箱のルーツは金属片や貝などを集めるための箱が原型となっているようです。
古代エジプトや前漢時代の昔からあったようで、そう考えると貯金箱の歴史も奥深いものを感じます。
いのちのたび博物館
北九州市立の博物館です。
「アースモール」という生命の歴史を時間順にたどる展示があります。
化石や剥製などと共に歴史を巡ってみるのは、子供さんの学習にもなりますし、普段忙しい大人にとっては良いリフレッシュになると思います。
多数の恐竜の骨格も展示されていますので、恐竜好きの方にもオススメな博物館です。
宮崎県立西都原考古学博物館
九州最大級の古墳、女狹穂塚の近くにある美術館です。
古墳特化の博物館で、出土品や日本の古代の歴史の関する展示がされています。
見どころとしては、古墳時代の人骨、鉄器の展示です。
南九州の当時の埋葬施設である地下式横穴墓は、土が被らない保存状態の良い状態で発掘されることが多く研究資料としても価値が高いです。
古代に想いを馳せながら展示物を鑑賞するのはとても有意義な時間を過ごせると思います。
古代の展示物を見ていると現代の自分の悩みがちっぽけなものに感じるかも知れません。
感覚ミュージアム
宮城県大崎市にある博物館で「視覚」「聴覚」「臭覚」「味覚」「触覚」の”五感”をテーマとした日本初の博物館です。
人間の感覚器官にうったえる展示品は体感できるミュージアムとしてワイワイ楽しめます。
「ハートドーム」と呼ばれる精神浴をする施設もあり、リラックスできる博物館としても興味深いです。
日々の忙しさに追われている方は、行ってみるとリフレッシュできると思います。
感想
面白い博物館の数々が紹介されているので、読みながらこれ行ってみたいなと考えるのは楽しいです。
読んでみて、近場に面白そうだなと思った博物館があったらいかがでしょうか。
こんな時期なので、なかなか遠出は難しいですが、そこは積博物館として自由に行動できるようになってからの楽しみに取っておこうと思います。
知識ゼロからでも簡単に読めるので、普段博物館に行かない方にもおすすめです。
ご一読ありがとうございます。