概要
タイトル:秋本治の仕事術
著者 :秋本治
こち亀の作者であり、今も精力的に漫画を描き続けている著者の仕事術を紹介しています。
長く作品を描き続けてきた著者の仕事術には、漫画家の特殊な点だけでなく、セルフマネジメントや時間術など一般の社会人にも参考になります。
「なぜ、40年間も週刊連載を休まず持続できたのか」
これは僕がとてもよく聞かれる質問です。対する答えは、さほど面白いものではないかもしれません。
いまになっていえることといえば、”目の前にあることをこなし、ひとつひとつ積み重ねること”。月並みかもしれませんが、これしかないのです。
この本では、そんな僕のこれまでの仕事の仕方を振り返ってみました。ひたすらマンガだけを描き続けてきた人間ですが、読者の皆さんの自分の仕事に応用していただき、できるだけ多くの方に役立てていただけたら嬉しいと思っています。
(まえがき 表紙裏)
構成
はじめに
第1章 セルフマネジメント術
第2章 時間術
第3章 コミュニケーション術
第4章 発想術
第5章 健康術
第6章 未来術
描きおろし漫画「両津勘吉の仕事術」
ポイント
規則正しい生活
著者は、漫画制作会社「アトリエびーだま」を立ち上げており、そこでは勤務時間を9時〜19時と定めています。
出退勤もタイムカードで管理しており、規則正しい勤務体制を理想としています。
昔は深夜まで漫画を描いていたようですが、終わる時間を早めていって現在のスタイルにしていったと述べています。
仕事時間を早めてもできる仕事の量は変わらなかったとのことです。
仕事のスピード自体が少しずつ上がっていったというのもありますが、小さな無駄時間を省いてくことを心がけられています。
例えば、アイディアを考えるときにコーヒーを飲みながら「どうしようかな」と考える時間が2日あるなら、「1日でやる!」といったように決めてしまう。
本書を読んでいて、時間の管理や使い方を非常に上手くされていて、そこが複数の連載やその中で取材に行ったり、新しいアイディアを取り入れていけている源になっているようです。
自分の持っている漫画家のイメージとも違って新鮮でした。
普通のサラリーマンよりもずっと、働き方が洗練されていて、まさに理想的な働き方です。
私は仕事で考え込んでしまって、時間を消費してしまうことがあるので、短く切ってしまうことを決めてしまうのは有効だと感じました。
自分は報告とかすることもあるので、「早く、分かりやすく」を心がけたいですね。
他にも無駄なことやってそうなので、探してみるのも面白いかも知れません。
集中力を切らさないコツ
集中力が切れるタイミングは、ひとつの仕事が終わったときです。
集中力を切らさない対策として、著者は大きな仕事が終わった後でも、変化なくいつも通り普通に仕事をするそうです。
「何事もなかったかのように、変化なくずっと続ける。これこそが集中力を持続させるコツ」と述べています。
アシスタントさんにも定時に来てもらって普通に仕事をしてもらっているとのことです。
大きな仕事もそうですが、大きな休みなど挟むと普段のルーティーンが途切れてしまうことはよくあります。
大きく緩んでしまいそうなところを普段通り過ごす。
長く物事を続けていくコツなのかなと感じました。
感想
40年間も週刊連載を休まず続けてきた仕事術が書かれた一冊です。
私は特に時間術がすべての元になっているのかなと感じました。
規則正しく生活し、仕事を管理する。
できた時間を上手く使って、新しいことにチャレンジするといった良い循環を作っているいいお手本になります。
意外にもですが、会社員や普通に働く人にもおすすめな一冊だと思います。。
ご一読ありがとうございます。