概要
タイトル:殿様は「明治」をどう生きたのか
著者:河合敦
廃藩置県によって、役目を終えた殿様がその後の明治の時代をどう生きていったのかが語られています。
酒におぼれていった殿様、政治家として活躍した殿様など多種多様な生き様を知ることができます。
本書は、最後の殿様たちの生き様を紹介したものである。
(中略)
戊辰戦争で勝った殿様も、有無を言わさず一緒くたに領地を没収され家臣団を解散させられたのだ。こうした例は世界史的に皆無であり、ある意味、革命といっても過言ではなかろう。
(はじめに 1/2)
構成
はじめに
第一章 維新の波に抗った若き藩主たち
第二章 最後の将軍・徳川慶喜に翻弄された殿様
第三章 育ちの良さを生かして明治に活躍
巻末付録 江戸三百藩「最後の藩主総覧」
ポイント
幕末から明治にかけて殿様の身も振り方は大きく2つに分かれていました。
・明治政府側についた倒幕派
最終的には、明治政府が勝利するので佐幕派の殿様はなかなか苦しい立場に立たされていたりしています。
東京に居住を強要されたりしたため、かつての家臣とも離されてしまいます。
ただ、晩年は宮司に任命されたりと名誉は回復されている殿様は多く見受けられます。
また、海外へ渡航・留学して、帰国後は議会などで活躍した殿様も多くいたことは驚きです。
感想
様々な殿様の「明治」を知ることができて面白いです。
苦労した殿様、活躍した殿様様々ですが、殿様にも激動の時代だったと感じました。
巻末の江戸三百藩「最後の藩主総覧」には最後の藩主一覧がありますが、三百藩というだけあってたくさん藩があったことが分かります。
読んでみると、自分の住んでいるところにもたくさんの藩があったことに気が付けると思います。
幕末・明治など興味ある方は読んでみると楽しめる一冊だと思います。
ご一読ありがとうございます。