概要
タイトル:独学大全
著者:読書猿
本書は学ぶことを諦められなかった独学者を支援するために、「なぜ学ぶのか」「何を学ぶべきか」「どのように学ぶべきか」という問いに答えています。
著者の読書猿氏の悪戦苦闘してきた独学の経験から得られた知識の紹介もされています。
独学者とは、学ぶ機会も条件も与えられないうちに、自ら学びの中に飛び込む人である。
(無知くんと親父さんの対話0 p6/30)
構成
第1部 なぜ学ぶかに立ち返ろう
第2部 何を学べばよいかを見つけよう
第3部 どのように学べばよいかを知ろう
第4部 独学の「土台」を作ろう
あとがき
ポイント
各章の導入に無知くん(生徒役)と親父さん(先生役)のやり取りがあり、各章の目的を理解しやすいです。
各章の目的を達成するための「技法」が紹介されていてます。
自分が参考になったものとして「学びの動機付けのマップ」がありました。
①学びのきっかけとなった出来事を探す
②その出来事の影響範囲をマッピングする
③影響の評価を行う
④評価の理由付けをする
①~④のように振り返ることで、自分とのつながりを意識することができ独学を支える基盤を作るというものです。
ずっと続けていることだったりすると、忘れてしまうこともあるので参考になりました。
面白いものとしては「逆説プランニング」というものがあります。
こちらは実現が難しいと感じていることに対してのやることとして
①実現したいことを目標にする(無理めの目標)
②無理めの目標について、最小単位を考えて、末尾に「~しない」とつける
③逆説目標を失敗する
①~③のようにして、計画倒れが発生することを想定して目的を達成するという方法です。
計画を守ることは難しく、さらに誰からも束縛されない独学には、こういったからめ手も必要と感じました。
感想
独学の動機付けから実践法まで網羅されていて、非常に物量の多い本です。
しかし、目的に応じた「技法」の紹介は細かく分けれられて分かりやすく解説されています。
また、索引から目的に応じた「技法」がどこにあるのかすぐに見つけることができました。
独学は自由ですが、個人的には継続するところに一つの壁があると考えています。
本書の技法を参考にして、充実した独学をしてみたいです。
ご一読ありがとうございます。