7月23日(火)~8月18日(日)まで山口県立美術館で開催されている「香月泰男のシベリアシリーズ」を鑑賞してきました。
通常は常設展示室に十数作品展示してあるシベリアシリーズが美術館全体で全点公開されています。
シベリアシリーズは本人のシベリア抑留期の体験を絵画にしたもので、黒と黄土色をベースに構成されていて当時本人が感じてたであろう悲しみや苦しみを形にしようとする思いを感じました。
特に「北へ西へ」などいくつもの顔を描かれている絵画は不安、悲壮感入り混じるようで観ていて迫力を感じるものでした。
常設展示室には、シベリアシリーズの初期の作品が展示されていてこちらは色遣いが明るめで企画展示室の作品とはイメージが違います。
解説に一度シリーズを中断して黒と黄土色のよく見る画風に変えたとあり、表現の模索を感じることができます。
また、旅先での石版画も展示されていてこちらも明るい色で色彩鮮やかな画風で描かれています。
個人的にはタチヒは特に南国情緒がでていてほっこりしました。
シベリアシリーズ自体はかなり重めの題材の作品でもあるので最後にこの版画作品をみて気分を明るくするのもいいかもしれません。
余談ですが、企画展展示室最後には「復員<タラップ>」には本人がいるようです。
行かれた方は探してはどうでしょう。.
香月泰男 一瞬一生の画業 (アートセレクション) [ 香月 婦美子 ] 価格:2,052円 |